2022年05月27日

2022年・第20週(2022.5.16 ~ 2022.5.22)

【定点把握対象疾患】
 警報・注意報の発令はありません。

~今週のコメント~

【 感染性胃腸炎】
県内の患者報告数は先週に比べ増加しており,保育施設で集団発生事例が報告されています。
患者からは胃腸炎を引き起こすサポウイルスやアストロウイルスが検出されています。
サポウイルス,アストロウイルスはノロウイルスと同じく,アルコール消毒では効果が不十分なため,感染者の吐物や便などを処理する場合には,マスクや手袋を着用するとともに,処理物が飛び散らないよう注意し,次亜塩素酸ナトリウム溶液(薄めた塩素系漂白剤)で消毒を行ってください。
また,手洗いなどの予防の徹底に努めましょう。

【小児の原因不明の急性肝炎】
世界各国において小児における原因不明の急性肝炎が継続して報告されています。
国内では,原因不明の急性肝炎の疑いがあるとして24名が報告されています(5月19日現在。厚生労働省発表)。
各医療機関におかれましては,暫定症例定義※に当てはまる患者を診察された場合,最寄りの保健所にご相談をお願いします。
※暫定症例定義
2021年10月1日以降に診断された原因不明の急性肝炎を呈する入院例のうち、以下の①~③のいずれかを満たすもの:
①確定例 現時点ではなし。
②可能性例 アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)又はアラニントランスアミナーゼ(ALT)が500 IU/Lを超える急性肝炎を呈した16歳以下の小児のうちA-E型肝炎ウイルスの関与が否定されている者。
③疫学的関連例 ②の濃厚接触者である任意の年齢の急性肝炎を呈する者のうち、A-E型肝炎ウイルスの関与が否定されている者

【宮城県保健環境センター(宮城県結核・感染症情報センター)より参照】
(令和04年05月26日更新)